伊藤ひろたか

行政視察第2日目

2007年 11月 20日

行政視察第2日目の今日は岡山市清輝小学校へ。
同校は創立135年を迎える岡山県きっての伝統校で、
かつての生徒数は2000名を超えるほどだった。
市内中心部に位置しているが、残念ながら今の生徒数は130名ほど。


そして生徒数以上に同校が頭を悩ませている問題がある。
それは基礎学力の低下。
いや、もっといえば、ごく当たり前の社会生活を送るのに
必要な社会常識がなかなか身につかないことだという。


背景には複雑な家庭環境が垣間見えた。
生徒数の51%が一人親の家庭だという。
そのせいか、家庭での生活リズムが狂ってしまっている。
就寝時間が遅い、一日にテレビやゲームに興ずる時間が3時間を超える、
家庭での学習がない、親が朝食を作らない、などなど。


さらに、家では怒られる、叱られる、褒められたことがないといった
環境も加わって、学習意欲が低下しているとのこと。
この小学校を卒業した子たちが進学する岡輝中学校は
10年前ほどまで岡山県一荒れた学校として知られていたというから、
教育現場の混乱は想像できるでしょう。


今はだいぶ落ち着いてきたとはいえ、
我々が視察をしている間にも教室を飛び出し生徒を先生が追いかけ、
あるいは廊下て体育座りをしてぼーっとしている生徒がいるなど
大変な様子が伺えた。


校長先生は非常に熱意を持って取り組んでおられ、
現場の苦労がひしひしと伝わってきた。
校長の熱意が現場に伝わっているのでしょう、
夏休みだけでも先生は3回、家庭訪問をしています。
ただ残念ながら家庭の理解も今一歩のところがあり
「私たちが小学生、中学生だったころに比べれば、
かわいいものじゃないですか」と
言い返されてしまうこともよくあるそうです。


家庭が崩壊しつつある現状にあって、
学校だけでの対応は難しいと判断し、
地域ぐるみでの子育てを訴え続け、取り組んでいます。


具体的には、小学校を中心に、かつての校長や連合自治会長など
から成る協議会を立ち上げて定期的に会合を開いたり、
あるいは地域の人にも学校教育をボランティアで手伝ってもらったり
しています。
加えて、幼稚園や保育園の時からしっかり教育していく
必要があるという判断から、公立・私立関係なく
近隣の幼稚園などとも連携した教育体制を築いています。


以前に比べて、だいぶ状況は改善されてきたとはいえ、
現状はまだ厳しい様子で、それを肌で実感しました。


昨日、視察した私立立命館小学校とあまりに対照的で
正直、ショックを受けました。
親の経済力によってこれだけの差が出てしまう現実は
厳しいといわざるを得ません。


もっとも、両者の間に横たわっている、もっと根本的な
問題は親の愛情ではないでしょうか。
三つ子の魂百までと言いますが、
やはり小さい時には特に子供に愛情をかけてあげることが
重要だと思います。
それは決して金銭の多寡で決まるものではありません。
子供が欲しいものを買ってあげることが愛情ではなく、
キレイな洋服を着せてあげることが愛情でもありません。
子供の話を聞いてあげる、
一緒に本を読んであげる、
一緒に鬼ごっこをする、
何でもいい、子供の目線に立って
共に泣いて共に笑ってあげること。

もちろん、ガツンと叱るべき場面では雷を落とす。
きっとそういう親の姿勢を子供は体で
分かってくれるのではないでしょうか。


当たり前のようですが、この当たり前のことを
当たり前にできない親が増えているのが現状でしょう。


決して親と子供は対等な立場ではない。
お友達親子と揶揄される昨今ですが、
私たちはこういうところから変えていく必要があると考えます。


ちょっと話がそれしまいました。
私も双子の子供を抱える身として
非常に考えさせられる視察でした。
明日は松山です。

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