日本人のモラルはどこへ行ってしまったのだろう?
2008年 05月 23日今日の神奈川新聞に厚木市立病院が小額訴訟に踏み切ったと報じられていました。自宅を持ち、自家用車を保有し、明らかに金銭的に困っていないにも関わらず、病院での治療費が未払いである人たちからお金を払ってもらうための措置です。職員が何度自宅に訪問しても払ってもらえないことから、今回の対応に踏み切ったとの報道でした。
このような話は病院だけではありません。国民年金の未納問題しかり、出産費用の踏み倒ししかり、給食費の未納問題しかり。
横浜市で国民健康保険の滞納繰越保険料が累積で約285億円にも上ります。このうち、単年度での未収金額は直近で114億円になります。市内で国民健康保険に加入する70万世帯のうち、実に11万世帯が滞納しているといいます。もちろん、この11万世帯のうち、たまたま引き落とし口座の残金が少なくなっていて、自動引き落としがされず、滞納扱いになっているケースも含まれています。こうしたうっかりミスの場合はご本人もすぐに気付き、即座に集金できますから問題はありません。
こうした現状をニュースで、あるいは実際に市から説明を受けていますと、社会のあらゆるところで何かが壊れかけているような気がしてなりません。日本人のモラルはどこへ行ってしまったのでしょうか。
幕末期、かの有名な考古学者であるシュリーマンが日本を訪れています。横浜港からシルクロード(今の横浜線)を通って、町田、八王子を見学して江戸に行っています。その彼の手記「シュリーマン旅行記 清国・日本」には日本人の道徳心の高さに驚いたという記述が残っています。横浜港に上陸する際、自分の荷物を早く陸揚げしてもらおうと人足に対してチップを払おうとしたら、人足から「自分はお金の多寡で仕事の手順を曲げたりはしない」と断ったというエピソード。逆に上海では中国人からチップをせがまれていたシュリーマンは日本人の気質に驚いたわけです。
大人のモラルが壊れているのだとすれば、当然それを見て育つ子供たちの道徳心が涵養されるわけがありません。負の連鎖をどこで断ち切るのか。私たち日本人がかなり真剣に考えなければいけない、取り組んでいかなければいけない問題だと思います。
コメント (2)
まったくですね。あまりにひどい。学校の部活で息子が試合に出られないことにクレームをつけ、深夜、場合によって早朝6時前に顧問の教師に苦情の電話を入れるモンスターペアレントや子どもが校則を破っているのを知っておきながら、罰を与えた教師に文句を行っていく親。狂っているとしか言いようがありません。(もちろん教え子に体罰や破廉恥な行為をし懲戒になる教師もいるかもしれませんが、モンスターペアレントの数から考えるとずっと少ないでしょう)
原因はたくさんあると思います。物的に余りに豊かになりすぎ、感謝の心を国民が忘れてしまった。また、精神面では夫婦共働きや労働環境の悪化で、子どもに十分な愛情や教育を親が注げていない。教育、政治、もちろん個人個人にも大いに問題があるでしょう。
しかし、私が思うに、問題をより深刻化させているのは大衆迎合のマスコミだと思います。まっ先に親を糾弾すべき事柄については腫物を触るように、そして教師や医者などが少しでもミスをすると鬼の首を取ったかのごとく集中砲火を浴びせる。
こんな本質を捉えないマスコミの報道が続く以上はこの事態は変わらないのではないでしょうか。一方で、私自身も間違った親に間違っていると言える人間でい続けられるかどうか、自問自答する毎日です。
投稿者: NOBLE@台村町 | 2008年05月23日 22:28
日時: 2008年05月23日 22:28
ずっと以前にブログで書きましたが、日本人が中学校や高校のときにメディア・リテラシーの授業を受けていないことが問題だと思います。
私も報道機関にいましたので、内部のことはよく分かっていますが、マスコミの報道にウソはありません。それは間違ってもない。ただ、情報を取捨選択する自由はあります。
例えば、街角で取材した複数のインタビューのうち、どれを放送するか、またどの部分を切り出すか。それは放送局の判断ですし、局としての主張がありますから、それ(主張)に沿ったものを取り上げる傾向が強いといえます。
こうした背景を視聴者が理解していることが重要です。
マスコミを養護するわけではありませんが、彼らの基準は非常に明快で視聴率が取れるか否か、です。すべてのケースが視聴率至上主義とはいいませんが。
つまり、NOBLEさんが指摘するような報道(多くはワイドショー)を楽しんでみている大勢の視聴者がいるのも事実なのです。ですから、そういった番組を作っても誰も見向きもしなくなれば、NOBLEさんが危惧している番組は減っていくでしょう。
政治とすごく似ているんですよ。「何であんな人が政治家なの?」って思うこともあるでしょうけど、その政治家を選んでいるのは国民であり、市民なのです。視聴率と同じです。嫌だったら、意思表示をして変えるしかないのです。
投稿者: 伊藤大貴 | 2008年05月24日 00:57
日時: 2008年05月24日 00:57