伊藤ひろたか

横浜市が目指す姿

2008年 06月 27日

昨日は平成20年度最初となる特別委員会が開催されました。私が所属するのは、大都市行財政度特別委員会。横浜市の税のあり方や大都市のあり方などを議論する委員会です。


横浜市が抱えている問題は大きく2つあります。1つは365万人という基礎自治体としてはあり得ないほどの人口を抱えていること。その結果、市民一人当たりの商工費が2万6000円(全国比260%)、土木費が8万6000円(同比176%)、社会福祉費が10万2000円(同比140%)と、軒並み全国平均よりも高い水準となっています。


さて、2点目の問題は政令指定都市という制度の問題です。一般にあまり知られていませんが、政令指定都市というのは暫定措置なのです。ガソリン税で一躍有名になった、あの暫定です。実はかつて横浜と大阪、名古屋は特別市を目指した時期がありました。昭和31年のことです。


当時、既に人口規模や経済規模が県を越えており、基礎自治体として活動するには制約が大きいことから、特別市になろうとしました。しかし、神奈川県や大阪府、愛知県などの猛反対に会い、国が政令指定都市という暫定措置を講じたのです。


その結果、何が起きたと思いますか?実は二重行政と税負担の不公平が生じたのです。ご存知の通り、横浜市には各区に土木事務所があります。これは本来、県の事務です。つまり、政令指定都市である横浜市は県の機能のほとんどを委譲されました。しかし、委譲された機能を果たすための財源措置はされていないのです。


平成19年度の国家予算で全国の政令指定都市が道府県に代わり負担している経費(土木や衛生、定時制高校人件費など)が4506億円に対して、税制上の措置は1571億円でしかありません。2935億円は措置されていないのです。受益と税負担の関係にねじれが生じているのが、今の政令指定都市なのです。


横浜市の人口は365万人で基礎自治体としては最大ですし、都道府県と比較しても静岡県に次いで11番目の規模になります。人口、予算規模、市内総生産いずれを見ても一般の県よりも規模が大きい横浜市ですから、当然、今後道州制が議論される中で横浜市はどこを目指すのか、考えていかなくてはいけません。広域自治体(道州)から独立した特別市という形がいいのか、あるいは横浜市を分割して(例えば、青葉区、緑区、都筑区、港北区で人口100万人なので港北市を形成するのも一案)道州の傘下に入るのがいいのか、といった議論が今後必要になります。


私が所属する特別委員会では上記のような、今後の横浜市のあり方について議論する委員会です。市民のみなさまからすると遠い話に聞こえるかもしれません。しかし、道州制の議論は日本が明治維新以降営々と築き上げてきた中央集権国家から脱却することですから、歴史を大きく塗り替える大事業になります。当然、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなります。地域によって税金が高いところ、安いところが出てくる可能性だってあります。


横浜という都市が形成されてきた歴史的な背景などもしっかりと勘案しながら、来る道州制の議論に備える必要があろうかと思います。なかなか壮大なテーマを扱う委員会ですが、住みやすい街を作っていくためにも重要な委員会です。また、機会を見つけて、市民のみなさまにも広報したいと考えています。


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