観光バス事業は時代の流れに即応すべき
2008年 09月 20日昨日をもって第3回市会定例会が閉会しました。今回の議会でも議案関連質問に登壇しましたので、その報告を簡単にさせて頂きたいと思います。
今回、私が最も時間を割いたのは観光バス事業について。横浜市は昭和3年から市内の遊覧バス事業を展開しています。横浜駅東口からバスが発着しており、現在は一日コースと半日コースがあり、みなとみらい21地区や中華街、三渓園などをめぐります。
この定期観光バス事業、過去30年振り返っただけでも毎年3000万円ずつ赤字を計上してきました。今では1日の平均乗車人数はたったの33人です。よく考えてみれば、分かります。いまどき、横浜市内を観光するのに定期観光バスを使うでしょうか?使いたいと思うでしょうか?そもそも観光スポットは市内中心部に集中していますから、JRや地下鉄、路線バスを使えば、自由に移動できます。確かに昭和初期には重要な施策だったでしょう。交通網が発達していなかったわけですから。
では、他都市はどうなっているのでしょうか。具体的に数字で比較してみましょう。横浜市を訪れる観光客数は年間4100万人。同じ規模の都市は京都市。同市は年間4900万人の観光客が訪れます。しかも、宿泊客の占める割合が多い点では横浜市より観光施策を立案する上で非常に有利なファクターと言えます。また、神社仏閣などの古刹あり、山あり、河あり、繁華街ありと観光地として非常に恵まれた都市です。
その京都市でさえ、定期観光バス事業は赤字です。京都市は京阪バス会社と共同運行しています。共同運行といっても両者で運行する48台のバスのうち、京都市交通局のバスはわずかに5台。つまり、実態は京阪バス会社が主導していると言った方がいいでしょう。京阪バス会社はグループ企業に電車、バス、タクシー、ホテル、旅行代理店を持つため、この豊富な販路を利用して定期観光バス事業の広告を行っています。
これだけ条件の整った民間バス会社と手を組むことで経営の効率化を図っている京都市でさえ営業係数は102の赤字です。実際、京都市交通局に話を聞いても、「今は定期観光バスに乗って、観光名所を巡る時代ではなくなった。みんな、タクシーに乗り合わせたり、路線バスを乗り継いだりして、個々人がそれぞれ思い思いの場所を訪ねている」と現状を吐露していました。
横浜市は定期観光バス事業を自治体単独で展開しているわけですから、収支をトントンにすることも厳しいのではないかと感じています。上に触れた内容を踏まえて、議会では質問をしました。議会の録画配信をぜひ、御覧下さい。また、現在、急ピッチで印刷を開始している10月号市政レポートでも取り上げていますので、合わせてご確認頂ければと思います。