伊藤ひろたか

横浜市にとって本当に重要な問題(1)

2008年 11月 26日

一度のブログに書き切れないテーマですから、何度かに分けて触れたいと思います。私の頭も完全に整理できていないので、若干、読みづらいブログになってしまうかもしれません。


今回、緑新税を考えていく中で、まず頭に浮かんだキーワードが「部分最適と全体最適」。議会に上げて頂いて、まだ1年半しか経っていません。ですから、この限られた経験・体験からしか物が言えませんが、その前提で読んで下さい。


1つひとつの事案を見ると、ある程度真っ当なことを横浜市は言っているように見えます。指定管理者制度を積極的に導入して行政のスリム化を図る、あるいは少しでも財源を確保するという観点からネーミングライツに取り組む、あるいはコールトリアージで救急車の弾力運用を行い現場到着時間を早める、等々、色々と取り組んでいます。それぞれの取り組みについて私なりに見解はあるのですが、ここではひとまず置いておきまして、問題点はあるにしても横浜市として個別の案件について部分最適は行っているようです。


しかし、部分最適が全体の幸せにつながるとは限りません。部分最適と全体最適は違うのです。部分最適を行った結果、それぞれの現場は改善したかのように見えて、全体を見渡すといびつな構造になっていたということは企業でも往々にして生じることです。今の横浜市は正にその状態のように思えてなりません。


少しフワフワした話になってしまいました。どういうことかと言いますと、例えば、今回、横浜市が追加議案で緑地保全を目的とした新税を上程しました。横浜市としてこれ以上緑は減らさない、そのための増税ということです。緑を減らさないということは、言ってみれば、もう開発は許可しないということです。端的にいえば。つまり、もう横浜市に人口は流入しなくてもいいよという意思表示とも言えます。なぜなら、緑が減るのは「相続税などが払えなくて売却されるから」です。売却された緑は開発され、宅地などに変わっているのです。これは私が言っているのではなく、横浜市がそう言っているのです。


緑を守るという掛け声は大変素晴らしいのですが、では横浜市の人口施策、住宅施策、あるいは今後の市税収入に対する見込みなどと整合性が取れているのかというと、どうやら、そうではなさそうです。先般、都市経営局が発表した人口推計によると2020年までは横浜市の人口は増えるといいます。横浜市の合計特殊出生率は1.16ですから、人口増は子供が増えるというよりは、市外からの流入増によるところが大きいということになります。これだけを見ても、緑を守るという施策と人口推計が符号していように思えないのです。


さて、緑をこれ以上減らさないという方針を本当に堅持するのであれば、人口推計の計算式にそれによる影響を盛り込まなければいけません。当然、人口推計は大きく変わるでしょう。人口推計が大きく変われば、当然、将来見込まれる市税収入も変わってくるはずです。しかし、何度も繰り返すように、緑の施策は緑の施策として、人口推計は人口推計として議論されているだけで、横断的に議論されている様子は伺えません。


非常に恐ろしいことだと私は思います。10年後、20年後の横浜市のことを考えたら、緑の保全以上に注力すべき分野があるのではないでしょうか。長くなりますので、続きは次回のエントリに譲ります。

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