ソフトウエア産業とMM地区
2010年 02月 01日今朝の神奈川新聞に、日立製作所が県内の拠点を統合し、MM地区に進出するとの新聞報道がありました。場所は日産自動車本社隣とのこと。子会社も含めての集積との報道で、具体の話までは触れていませんでしたが、オフィス需要として大変期待したいところです。
さて、私はこれまで議会で一貫して企業誘致の重要性を訴えてきました。多くの市会議員もその認識は共通するところだと思います。それでは、一体、どういう企業を誘致するといいのでしょうか。
私は個人的にはソフトウエア産業だと考えています。日産自動車本社が横浜に移ってきたのは勿論のこと、電気自動車のインホイールモーターの開発を手掛けるベンチャー企業「シムドライブ」も近い将来、開発拠点を新川崎に移す考えを表明しています。同社は2013年の量産を目標に、自動車メーカーでは三菱自動車といすゞ自動車、総合商社では三菱商事、三井物産が参画しています。このほか、東京電力やNTT東日本、パイオニア、IHI、オリンパスなども名を連ねています。
EV時代の到来によって、自動車の開発体制は「メカからエレ」へと大転換が図られます。現状でも自動車のソフトウエア開発は莫大な投資が必要な一大産業となっていますが、電気自動車ではソフトウエアこそが自動車の肝になります。
そして、シムドライブこそ、実はソフトウエアの会社です。なぜなら、彼らは電気自動車のインホイールモータを開発する会社だからです。インホイールモータは、ソフトウエア制御です。インホイールモータの開発はすなわち、ソフトウエア開発なのです。そのシムドライブは近い将来、横浜の隣にやってきます。
自動車産業を支えるソフトウエア産業がどこに集積するのか。シムドライブを除けば、現時点では、まだ自動車メーカー各社が自前で囲い込んでいる状態ですが、パソコン産業を見ても明らかなように、早晩、ソフトウエア事業は自動車メーカーが囲い込めなくなります。そう、かつて「アナログからデジタル」に移行したエレクトロニクス産業において、垂直統合型から水平分業型に産業構造が変わったように、「メカからエレ」に切り替わる自動車産業も近い将来、水平分業型の産業にならざるを得ません。
その時にソフトウエア産業を横浜市に集積させることができれば。横浜市の税収に大きく寄与するのはもちろんのこと、知が集積する都市として横浜は善循環に入ると思います。幸いなことに、既に新横浜には半導体産業(メーカーも商社も)が集積していますから、十分、チャンスはあります。
産業の集積を図りながら、今度は大学などの高度研究機関を横浜市に誘致していく。日本では育たなかった産学連携が電気自動車の分野だけはうまくいく可能性があります。今はまだ壮大な夢ですが、もし、それを実現できれば、シーズもニーズも横浜から生み出していくことになります。
東京ではない、横浜の規模だからこそ実現し得る構想だと個人的には考えています。どうやってソフトウエア産業を横浜に呼び込むか、その戦略が求められます。
コメント (1)
横浜は人口367万人という全国最大規模の自治体で優秀な人材も多いのですが、そういった人材を埋もれさせています。それは絶対的な企業数が少ないので市内求人がないため毎日80万人近い人口が東京都へ就労流出しているためです。横浜港も全国有数の規模ですが、いまだに24時間365日稼働すらできないので、設備を有効に活用しきれてません。民間からすればスピード感も柔軟性も躍動感もぜんぜん乏しいわけです。
横浜市としての経済政策がメディアでほとんど話題性をもちません。企業立地条例がかなり活用されてますが、「みなとみらい」、「関内」、「新横浜」の立地条件を考えればもっと活かせるはずです。なぜシンガポールと同規模の人口を持つ横浜が、シンガポールのリークアンユーのような力強く魅力ある経済政策を発信できないのか疑問でなりません。経済紙で「みなとみらい」への本社機能立地募集の一面広告をみたことがありません。アメリカや欧州の開発業者や投資家は「みなとみらい」の存在を知っているのでしょうか。
市トップセールスで成果がなければ、市議の有志で企業向けにシティープロモーションをおこなってもいいのではないでしょうか。できれば波及効果の大きい大企業本社がベストシナリオですが、中堅クラス企業でも購買や発注で決済権をもつ本社機能を誘致させてほしいです。
新横浜などは空きテナントが溢れていてオフィス賃料としてのコストパフォーマンスは東京都心と比較して大きな優位性があります。ひとつ、このような部分で市議としての成果を積み上げてもいいのではないでしょうか。
投稿者: 匿名 | 2010年02月04日 00:17
日時: 2010年02月04日 00:17