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多くの可能性を秘めるサイエンスフロンティア高校

先日、都筑公会堂で開催されたサイエンスフロンティア高校の学校説明会に参加してきました。会場は平成21年度入学対象者である中学生と父兄で満席状態でした。私も元々理数系出身で、かつ技術系ジャーナリストとして世界を様々見てきた経験から、サイエンスフロンティア高校の行方には大変期待している一人です。


これまでに何度もブログで取り上げてきましたから、どのような性質の学校か、あるいはインフラ整備がどれだけ充実しているか、お分かり頂いていると思います。ハード面の充実だけでなく、注目すべきは学校経営の理念です。説明会で同校のスーパーアドバイザーである和田昭允氏が「サイエンスは物をよく観察し、情報を収集し、考え、解析方法を使って問題解決のシナリオを作り、解決する手法」と語りかけていました。合理的な思考能力こそがサイエンスの本質だということです。


この和田氏の言葉は大変重要だと思います。ややもすると、理科系分野に強い学生を教育する高校と思われがちですが、合理的思考が必要とされる分野は理学や工学、医学、薬学の世界だけではありません。法学においても経済学においても求められます。従来の文理の枠に捉われない教育をしていくことにサイエンスフロンティア高校の本質があります。もちろん、学校カリキュラムや施設の充実などを考えると、結果的には理数系に進む学生が多くはなるでしょうが、大切なことは将来、文科系と言われる学部に進学したいと考える学生にとっても非常に有益な教育を受けられる点にあります。


灘高校や麻布高校、開成高校、かつての日比谷高校など東大進学実績の高い高校の特徴は正にそこにあります。文系や理系といった枠に捉われずに、勉学に励む学風があるのです。こうした校風は一朝一夕にできるものではなく、それこそが伝統校の強みです。私が高校生時代に数学オリンピックで金メダルを取った学生が灘だったか麻布だったか、いました。


数学オリンピックで金メダルを取るほどの実力ですから、目をつぶっていても東大理科1類、いや3類だって合格できたでしょう。しかし、その学生はその後、理系には進まず、経済学部に進学。今では将来を大きく嘱望される経済学者として着々と成果を出しています。ぜひ、サイエンスフロンティア高校には進学実績だけでなく、伝統校に負けるとも劣らない学風を培ってほしいと思います。


もちろん、そのためには先生の質も常に高くなくてはいけません。私学の場合、学校の先生は異動がありませんから、優秀な人材を一度リクルートできれば、学校経営としては問題ありません。しかし、公立高校の場合、異動があります。常に質の高い先生を維持しなければいけません。この辺について、横浜市教育委員会がどのように考えているのか、今後も注視してきたいと思っています。

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