2011年8月22日 07:16
2007年の当選以来、私が1つのライフワークにしているのが大都市制度です。これまで何度もブログで取り上げてきたように、政令指定都市制度は戦後60年続く、暫定措置です。基礎自治体と広域自治体の機能と権限、財源を併せ持つ組織、特別市として府県から独立する運動が戦後、間もなく展開されました。シャウプ勧告もあって、その運動は結実するかに思われましたが、府県の大反対を受けて、妥協の産物ともいうべき、政令指定都市制度が生まれました。
今、大阪、名古屋などでは大都市制度を巡って議論が活発になっています。みなさんも目を凝らして新聞を読んでみて下さい。社説だけでなく、新聞紙面の色々な場所で大都市制度の在り方を問う記事が毎日のように見られます。
でも、多くの皆さんにとって大都市制度と言われてもピンと来ないと思います。大都市制度の議論がなかなか深まらないのも、実はこの辺にあります。大阪での橋下知事vs平松市長の大阪都構想を巡る議論は、残念ながら首都圏ではその本質が報道されているとは言い難い状況です。少なくとも、もっと世論に影響力を持っているであろうテレビでは、2人の議論を権力闘争として捉え、オモシロおかしく報道しているケースが多いように感じます。
実は橋下知事も平松市長も2人の主張に本質的な違いはありません。「関西エリアの活力を高めるために広域行政と基礎自治体の在り方を見直そう」と言っているのです。両者の違いは実装の違い。知事はそのために都構想を打ち出し、市長はそのために特別市という絵を描いています。
政令指定都市のもう1つの問題は住民から遠い行政です。ご案内の通り、区役所は市役所の出先機関という位置付けです。区役所で独自に判断して執行できる業務はほとんどありません。地域には地域の課題があります。横浜市といっても、高齢化が既に進行している南部と、まだ子育て世代が増えている北部では当然、地域が抱える課題も違ってきます。区役所にもう少し機能と権限、財源があれば、区ごとに特色を打ち出した施策が実施できるはずです。これを都市内分権といいます。
いずれにしても、今や世界では都市と都市が競争する、都市間競争の時代に突入している中で、今までのように国が地方の箸の上げ下ろしに事細かに関わるようなやり方では、到底、世界とは戦えません。そのための大都市制度です。そして、同時に地域内分権によって市民の積極的な関わりを増やしていく。そのための大都市制度です。
もっとも、新しい大都市制度はこれまで日本には存在していません。明治維新以降、一貫して中央集権体制を取ってきたので、誰も大都市制度と言われてもピンとこないし、想像できないのです。ここが本当に難しいところ。想像できないテーマは争点になりにくいのです。
私は市民ウケがよくないテーマでも、これからの横浜に必要なものはちゃんと訴えるべきだと考えています。だからこそ、先の選挙でもアジェンダに書きました(応援してくれている人からですら、大都市制度は分からない。もっと身近なことを訴えて欲しいと言われました)。
大都市制度の論点はほぼ出尽くしています。やるべきことも殆ど見つかっています。大切なことは世論を喚起し、論点を実際に行動に移していくこと。そのために、何が出来るか、何をやらないといけないのか。今、じっくりと考えている所です。
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