人こそ財産

みんなの党は公務員人件費の削減を党の一つの政策になっている。これまで議会の中での訴え方にも問題があったかもしれないが、「公務員バッシングをしていれば、政党支持率が維持できるから、パフォーマンスでやっているんだろう。他の政策はないのか」というのが、他の政党や市職員がみんなの党に抱いているイメージだと思う。

市の財政構造をみれば、人事委員会勧告に基づく給与テーブルをこのまま維持するのは難しいのは明らかだ。それは1年後なのか、5年後なのかの差であって、今横浜市で働く若手・中堅の職員が退職するまでに間に必ず、給料については根本から見直さなければ組織が運営できない日がやってくる。民間は既に通ってきた道だ。入社した頃、先輩記者にしつこく言われたのは「ボーナスはいずれ貰えない時代が来るから、生活設計に入れちゃダメだよ。ないものだと思って生活設計しておかないと大変な時代になるから」。当時はよく分からなかったが、確かにその通りになった。行政も同じ道を辿る。正直いえば、僕らが声高に叫ばなくても、いずれその日が来るのは間違いがない。

そのときに。給料が減って、やる気を失って、仕事の効率の落ちた組織となるのか。それとも金銭に変わる、新しい仕事の価値観を見出せるか組織となるのか。それを設計するのは市のトップの責任だ。

来週に控える予算関連質疑で私は人材育成に時間を割いて質問する予定だ。横浜市の中には能力の高い人がたくさんいる。視野の広い人もたくさんいる。ただ、問題はこういう人たちが組織の壁を超えて、政策を議論する場が極めて少ないことである。昨今の財政難で人材育成にかける費用もスズメの涙ほどである。姉妹都市やパートナー都市となっている都市とは人事交流があってもいいし、欧州で取り組みがはじまっているフューチャーセンターのような取り組みを導入して、市の中に眠っているアイデアを引き出し、化学反応を起こす仕掛けにもチャレンジして欲しい。

もっといえば、職員全員が毎月コーヒー1杯分を我慢すれば、2億円が生まれる。それを全部人材育成に回せば、毎年20人のリーダーを養成できる。毎月1000円を出し合えば、20億円が生まれる。それを全部人材育成に回せば、毎年200人のリーダーを養成できる。

これからの横浜を支えていく人材の育成はとても重要なことだ。私たちはただ単に公務員人件費の削減を訴えているわけではない。今の財政構造を見れば、維持出来ない日がそう遠くない将来やってくるだけの話である。全国の自治体と比べると、何も先頭切ってやらなくても(横浜の方が忙しいのに・・・)という気持ちも分からなくはないが、日本の中で比べても仕方のない話だ。それは茹でがえると同じで、気付いた時には、みんな一緒に沈むことになってしまう。横浜をそんな都市にしてはいけない。だからこそ、人件費の削減と同じくらい重要なことは人材の育成だと思っている。ここの舵取りを誤ると、横浜はただの体がでかいだけのつまらない都市になってしまう。

これからは給料は増えない時代だ。だからこそ、金銭に変わる新しい価値観を作らなくてはいけない。そして、公務員の仕事がもっと適正に評価されるようにしなくてはいけない。ダメな職員も中にはいるだろうけど、そこは人事評価で洗い出して、評価に応じた処遇にすればいいだけの話。能力のある職員、やる気のある職員の力を引き出すこともまた、大切なことなのである。

横浜にまさるあらめや!