なぜ人材育成か〜市民のみなさんには知って欲しい問題

予算代表で我が会派として人件費の削減について質問をさせて頂きました。市長からは横浜市の行政効率の高いとのご答弁があり、実際、その通りなのだと思います。それでも今の財政状況であることを考えますと、人件費にメスを入れない限り、行政運営は難しい時代がそこまで来ています。

もちろん、その時には市民のみなさまにも、行政サービスの質について、何をどこまでなら我慢できるか考えて頂く必要が出てくるだろうと思います。

それが1年後なのか、5年後なのか、それは時間の問題であり、その時がやってくるのは間違いありません。

確かになぜ横浜市だけが率先して削らないといけないのか、よその自治体よりも仕事が忙しく、物価だって高いのにという気持ちも分かりますが、日本全体がゆっくりと沈み行く中で、国内で比較していても意味がありません。そう遠くない将来、踏み切らざるを得ない時が来ることは市の将来を真剣に考えている職員であれば、気付いているはずです。

人間誰しも給料が減るのは、それがたとえ1円であってもイヤなものです。

だからこそ大事なことは、金銭に変わる新しい仕事の価値観を作り出していくこと。仕事を通じて成長を実感できること、仕事を通じて市の発展・成長に寄与している実感を得られること、そして、市民のみなさんも職員の働きに対して正当な評価を与える、そんな社会を横浜で、市と議会と市民と一体となって作っていきたいものです。

厳しい財政状況下で、人材育成の予算はスズメの涙です。労使の関係が難しいと聞いていますが、例えば、市の職員が毎月100円、コーヒー一杯を我慢すれば、年に2億円の財源が生まれます。人件費の0.1%カットで生み出せる金額です。

2億円あれば1年で20人の将来のリーダーを育成出来ます。たった100円で将来のリーダーを育成できるのであれば、安いものです。不透明な時代に突入している今だからこそ、この苦しい時代を乗り越える要諦は人です。

そういう問題意識の下、市長には人材育成について平成24年度の取り組みと今後の方向性について以下の6つについて質問しました。

①国際分野を担う人材育成に向けた平成24年度の取り組みについて
②海外都市との職員相互派遣に関して、平成24年度の取り組みと今後の方向性について
③大学院への派遣など、職員が視野を広げる仕組みの今後の方向性について
④民間企業等での勤務経験や専門的な知識を有する人材の活用についての考えと取り組みについて
⑤職場や職位を離れた政策議論の場や機会を設け職員の政策能力の開発や議論の活性化を図るべきではないか
⑥課長級のキャリア形成では、経営感覚や知識を身につける機会を持つべきではないか

不透明な時代に突入している今だからこそ、視野を広げるという視点で、本市も国際都市を標榜していますが、私たちの会派からも昨年の決算審査で国際都市・横浜を踏まえた人材の育成について質問させて頂いた折り、「専門分野の人材育成計画を作ることになっているが、国際関係についてはまだ発令していないので、今後の課題として取り組んでいく」とのことでした。そこで質問(1)。

もっとも厳しい財政状況下で海外事務所も減らしてきている中で、工夫が必要。この部分についても、昨年の決算審査の中で私たちの会派として提案をさせて頂き、「将来に向けて、新たな海外ネットワークの運営手法と捉えて、姉妹都市やパートナー都市とも交流を広げて行きたい」との答弁がありました。そこで質問(2)。

横浜は今、大都市制度やスマートシティなど将来を大きく左右する案件を抱えており、これらの分野は国内を見ていても全く意味がありません。是非とも関係する職員の海外派遣を検討してもらいたいもの。

前市長時代から非拡大・成長の時代と言われ続けてきましたが、それを言い訳に職員が日々の業務をこなすことに汲々となっていないか、その点が心配です。不透明な時代に突入している今だからこそ、職員一人ひとりに創造性が求められています。そのためにも、国内でも視野を広げる取り組みを進めて欲しい。そんな考えから質問(3)。

一方で組織の中だけの人材育成では時代の流れに追いつかない部分もあります。外からの人材を積極的に受け入れることで、組織が活性化されると思います。また、横浜市のインフラ技術を海外に輸出するY-PORT事業や横浜ウォーターでは海外でのビジネス経験が必要とされているでしょうし、あるいは市が保有する資産の利活用などは金融や不動産の知識・ノウハウなどが特に必要とされる分野。ぜひ、積極的に外部から人を入れて、集中的に配置してもらいたい。そんな考えから質問(4)。

さて、近年、ヨーロッパではフューチャーセンターという、新しい議論の場作りの取り組みが始まっており、政府や地方自治体などがフューチャーセンターを利用して政策形成に繋げています。

フューチャーセンターとは、一言でいえば、組織の壁、年代の壁、肩書きをとりはらって議論し、政策を生み出す場・仕掛けのことを指しますが、先日、二子玉川にあるカタリストBAという施設を訪問したところ、横浜市の政策局と都市整備局、建築局が集まってフューチャーセンターの仕組みを使って議論したと聞きました。そして、「とても公務員とは思えない、ユニークな発想、アイデアが飛び交って驚いた」という話も聞いてきたところ。そこで質問(5)。

予算代表質問では各会派から公共施設の保全や資産の利活用いついての質問が出ていますが、まさに行政財産をストックとフローの両面から把握していかなければいけない時期に来ています。また、昨年10月には総務省で地方公営企業会計の見直し案が示されるなど財務諸表は読める必要があると思います。そこで質問(6)。