【NY視察】マディソンスクエアとユニオンスクエア

ニューヨーク視察第2日目は、マディソンスクエアから。この日は朝から結構激しめの雨。最初はマディソンスクエアに。ここは、ブライアントパークやタイムズスクエアのBIDのような規模ではないものの、周辺のエリア価値を高めた公園。その証拠に公園の目の前にある商業ビルの1Fは、客単価の高いテナントが入ったそうです。

ちなみにマディソンスクエアの前には、道路を廃止して作ったプラザがあります。ニューヨークでは公園(PARK)と広場(PLAZA)は明確に分けられていて、公園は入場できる時間に制限があり、プラザは24時間利用可能。また、空間の使い方としてプラザの方が価格は抑えられているそうです。この日はあいにく雨だったこともあって、公園も広場もせっかくのテービルや椅子に座って、本を読んだり、おしゃべりをしたり、という風景は見られませんでした。

 

ちなみに、写真の広場の名前はフラットアイアン広場。映画「スパイダーマン」など、映画でも度々登場する、ニューヨークを代表する建物の一つです。下の写真の銅像の後ろにあるのが、フラットアイアンビルです。

今回、ニューヨーク市職員やニューヨークで暮らす人にお話を伺っていて印象的だったのは、「そもそも日本とニューヨークで公園に対する意識がまったく違う」という意見でした。日本だとわざわざ公園にいって読書をしたり、パソコンで調べものをしたり、ということをしないですよね、と。公園のベンチに腰掛けて1時間、読書しようって言ったら、おそらく「なんで?」と言われるのが日本だと。

 

一方、ニューヨークの場合、公園はそもそも読書をしたり、日光浴をしたり、パソコンを開いてブラウジングしたり、そういうことをする場所という認識が共有されているとのこと。

 

個人的には、人の意識は仕組みによって変えられると私は考えています。確かに、今の日本の公園は、読書をしたり、ぼーっとしにいく場所ではないかもしれません。でも、池袋の公園がそうであるように、人が集まる仕掛けがあって、集まってきた時にちょっと喉を潤せる珈琲を提供してくれるカフェがあって、そんな空間になっていけば、今とは違った動機で公園に足が向くようになるのではないかと思います。

日本にも上陸して有名な、オーガニック系バーガーショップの「SHAKESHACK」。実はマディソンスクエア店がSHAKESHACKの第一号店です。ブライアントパーク同様、マディソンスクエアも、80年代、90年代は麻薬と売春の巣窟となり、危険で誰も近寄らない公園でした。そんなマディソンスクエアもニューヨーク市が進めた公園のリノベーションの一貫で、ニューヨークでも指折りのコックさんにハンバーガーショップを展開してもらったのが、SHAKESHACKの始まりです。

 

最初は一台のカートから始まりました。2001年のことです。販売されたのはホットドック。これが大ヒットし、いつもたくさんの行列。そして2004年にSHAKESHACK第一号店として、現在の店舗がオープンし、今日に至ります。日本のメディアでは、オーガーニック系高級バーガーとしか報道されませんが、その背景には危険と隣り合わせだった公園がニューヨーク市の政策転換と民間企業のタイアップによって生まれ変わった、その再生ストーリーの主役、それこそがSHAKESHACKです。

今はSHAKESHACKは全米で最も有名なハンバーガーショップの一つになりましたが、やはり、第一号店ですから、せっかくなのでランチタイムにハンバーガーを購入してみました。

次に向かったのはユニオンスクエア。写真はユニオンスクエアの前の広場。ここもタイムズスクエア、マディソンスクエアから繋がる、ブロードウェイの広場化プログラムで誕生した空間です。ブロードウェイの広場化の中では最も遅い、2010年に整備されました。

 

公共空間のリノベーションを政策の柱に掲げ、ニューヨークの都市空間を大胆に変えたブルームバーグ市長はデータに基づいた政策決定を大事にしたといいます。2010年にニューヨーク市交通局はブロードウェイの広場化の社会実験の結果をレポートにまとめています。その評価レポートによると、自動車と歩行者の接触事故の減少、タクシーの移動時間の減少(渋滞の減少)、公園や広場周辺の歩行者通行量の増加などが確認されたとのこと。

ユニオンスクエアでは、オーガーニックマーケットが開催されていました。その日に採れた新鮮な野菜が販売されているのでしょうか。