No.67 正しく知って、正しく恐れよう、世界を席巻するエボラ出血熱

 

 

代々木公園を発生源として、連日、テレビを賑わせたデング熱騒動。海外では、エボラ出血熱のニュースが連日、新聞、テレビなどで報道されています。今回の市政レポートでは、横浜市の感染症対策と国の動向、今後の留意点などについて報告します。

 

国では感染症法で1類から5類、そのほか指定感染症などが定められ、医師は法律に基づいて届け出を行うことになっています。デング熱はアフリカ地域やアメリカ地域、東地中海地域、東南アジア地域などで見られる感染症で、日本でも年に200件弱、輸入症例が確認されています。

 

デング熱は人から人へは感染せず、必ず蚊を媒体とします。感染した場合でも、一般には一週間で回復すると言われ、「過度な心配は必要ない」(東京都福祉保健局ウェブサイト)とされています。今夏、確認されたデング熱は海外渡航歴のない人が発症、つまり国外から持ち込んでしまったデング・ウィルスが蚊を媒介して感染してしまった点に特徴がありました。

 

今回のデング熱騒動の前から横浜市では蚊媒介感染症の定点チェックを行っています。具体的には、区ごとに1箇所(緑区の場合は、北八朔公園)に蚊を捕獲する罠(トラップ)を設置しています。その上で蚊が発生する6月から10月にかけて月に2回ないし3回、トラップにかかった蚊を回収し、横浜市衛生研究所にてウィルス遺伝子の有無を調査しています。ここまでの調査をしている地方自治体は数は少なく、首都圏でも東京都と川崎市くらいだと聞いています。

 

そういう意味では他都市に比べて横浜市は感染症に対して強い意識をもった自治体と言えるかもしれません。ただし、もちろん、油断はできません。横浜は東京と同様、海外の玄関口である羽田空港に近く、横浜港では海外からの積荷が行き交っています。そして何より、通勤・通学で東京、横浜、川崎など多くの人と日々、接触しているので2次感染の怖さと常に背中合わせといってもいいでしょう。

 

今、アフリカで発生しているエボラ出血熱について私たちはニュースをどう理解したらいいのでしょうか。一番の心配は2次感染の恐れ。すでにスペインやアメリカで2次感染者が確認されています。日本の場合は、水際対策を基本とし、入国の際に空港の検疫所に立ち寄ってもらうことになっています。

 

ここが一つ、心配のポイントです。従来から「水際作戦の不徹底」は問題視されています。水際作戦で本当に守れるのかというと専門家からは「ノー」という声が多く聞こえてきます。感染症には潜伏期間があるため、空港で食い止めるのは不可能だろうというのです。残念ながら日本人の感染症に対する危機感は薄い、という国際的な指摘もあります。そして厄介なのは、法律上の縦割り行政。空港をすり抜け、感染症が国内に上陸すると、そこから先は地方自治体です。法律上、そう定められています。

 

政治の役割と、私たち市民のやれることについて触れたいと思います。私の仲間である椎名衆議院議員(神奈川9区)は衆議院内閣委員会にて、「日本版FEMA」を提案しています。要はこうした感染症対策に関する危機管理については、国、都道府県、政令市を一元化して対応できる体制を整備すべき、という考え方です。

 

そして最後に、私たちがやるべきこと。それは日常的な手洗いの励行、消毒や洗浄です。そして汚い手で目を触らないこと。「なんだ、そんなことは」と思われるかもしれませんが、ウィルスに関してはこうした基本的な予防が最も重要と言われています。特にエボラ・ウィルスは空気感染しません。汗や唾液、血液など、患者と直接接触して感染するウィルスですので、発症している患者に直接接触しない限りは、感染はしないと言われています。こうした基本的な知識をしっかりともった上で、日々の予防に念を入れましょう。

 

もちろん、私は横浜市会議員として国や他の地方自治体との情報共有はもちろんのこと、国と地方の縦割り行政の解消に、国会議員や地方議員と連携していきます。

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