中学校給食に向け一歩前進、選択弁当の導入へ。でも問題山積

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中学校給食の実現に向けて一歩前進しました。本レポートはその報告です。一歩前進ではありますが、まだまだ課題も山積しています。ぜひ、本レポートをお読みの上、みなさまの、特に小学生、中学生の子どもを持つお父さん、お母さんの声を聞かせてください。

 

横浜市教育委員会は昨年11月の常任委員会で「配達弁当」の導入を明らかにしました。配達弁当とは、市が栄養バランスやカロリーを考慮し、メニューを考え、ご飯に4品以上のおかずの中から生徒が事前に選ぶというもの。民間事業者に調理を委託し、市内の中学校に配送することを想定しています。

 

中学校給食の完全実施が理想ですが、栄養バランスの取れた配達弁当を注文できるということであれば、現状より一歩前進と私は考えます。ただし、気になるのは横浜市の姿勢。議会でも事あるごとに「家庭弁当を基本として」を強調しています。

 

日本は横並び意識のとても強い社会です。どうしても周囲の目を気にしてしまうでしょう。「家庭からのお弁当を基本にしてくださいと言われている中で、うちの子だけ配達弁当だったら、周りから何か言われないかしら」。実際、こういう声をお母さんたちからよく聞きます。

 

横浜市市民局の調査によると、6歳〜17歳の子どもを持つ家庭のうち、夫婦共働きの世帯は54.7%に上ります。ここに父子世帯、母子世帯を入れれば、数字はもっと増えるわけですが、要は半分以上は既に給食を必要としています。

 

林市長は常々、「女性が日本一働きやすい都市を目指す」と言っていますが、正直、掛け声だけにしか聞こえません。

 

昨年12月に行われた特別委員会で私は会派を代表して、この点を市長に問いました。「共働き世帯が半数を超えている現状にあって、女性が働きやすい都市を目指すというのであれば、せめて配達弁当を選択しやすい環境を整えるべきだ。『家庭弁当を基本として』という表現は控えるべきだと思う」。

 

これに対する市長の答えは「家庭弁当を基本として、と横浜市が言うことによって、(伊藤議員が指摘するような)同調圧力がかかるとは思えない。今のままで問題ない」。

 

みなさん、どうですか?もちろん、みなさんが「配達弁当が導入されたことで、これで選択の自由が生まれたから、もう安心」と感じるのであれば、私もこれ以上、議会で論陣を張る必要はないかもしれません。ただ、私が聞いている範囲では、そういう声はほとんど聞こえてこないのです。このテーマは女性だけの問題ではありません。ぜひ、働く男性のみなさんにも考えて頂きたいテーマです。

 

そして、配達弁当については、まだ価格は示されていません。せめて利用しやすい価格帯にしなければなりません。給食の実施まで一歩前進ではあるものの、まだ道半ば。引き続き、頑張ります。