2009年12月15日 12:33
11月、常任委員会による行政視察で福岡市などを訪問しました。目的は校庭の芝生化の取り組みに関する意見交換等。校庭の芝生化は横浜市でも多くの人から「ぜひ、実現して欲しい」と言われます。しかし、実際にはなかなか導入が進みません。その理由と今後の在り方を報告します。
鳥取方式という言葉をご存知でしょうか?全国の小学校で始まりつつある芝生の導入方式です。鳥取県が発祥の地であることから、「鳥取方式」と呼ばれています。最大のメリットはコスト。芝生の価格が非常に安いのです。1平米で160円。
しかも、鳥取方式で使用する芝はティフトンという傷みに強い特性を持っていますので、学校の校庭に向いているのです。仮に芝がはがれても、前述の通り、芝生は安いですから、その部分だけ養生すればいいのです。校庭の芝生化を先駆的に進めている鳥取県では既に小学校の8割が芝生の校庭に切り替わっています。
いいことずくめに見える鳥取方式。なぜ、横浜市では広まらないのでしょうか?そのヒントが視察先の福岡市にありました。一言でいうと「日本に芝生の文化がないから」。福岡市では、Jリーグのアビスパ福岡が教育委員会と協力し校庭の芝生化に取り組んでますが、やはりカベは厚いと言います。例えば、小学校の校庭を利用している一部のスポーツ団体から芝生化に反対されるそうです。「土のグラウンドを前提にルールが決まっている」。
管理の問題もあります。水道代が1校当たり年間100万円。市内には約400校の小中学校があるため4億円。さらに生徒一人当たりの校庭面積が狭いのも課題。つまり校庭における生徒の密度が高いため、その分、芝の傷みが早くなります。丈夫な芝とはいえ、適正に維持・管理するには大量の肥料も必要となります。こうした水やり、肥料などを誰がやるのか。学校だけに任せていては維持は難しい。他都市の成功事例を見ますと、生徒とPTA、地域が一体となって取り組む必要がありそうです。学校の芝生化は今後、検討に値する課題。引き続き、その可能性を探りたいと思います。
