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No.26 混乱する横浜市政、Y150(2009年11月号)

中田前市長が突然の辞職を発表したのが7月28日。まさに市政の投げ出しであり、無責任と言わざるを得ません。その余波は現在もなお、引きずっています。前市長の辞職発表は、市会議員がきたる衆議院選挙に向けて動き始めている中での突然の出来事でした。投票率が上がるとか、選挙にかかる費用を10億円削減できるとか、理由をつけていましたが詭弁としか言いようがありません。

結局、具体的な争点すら明確にならないまま、新しい市長が誕生しました。なぜなら辞職発表から市長選挙まで、わずか3週間。候補者はこの短期間で市長選挙への出馬を決断し、マニフェストを練り上げ、かつ市民に訴えなければいけませんでした。到底、その準備が整うはずもありません。

本来なら、Y150をどう総括するのか、新市庁舎整備の考え方はどうか、財政規律の維持と市民生活の両立をどう図っていくか、など議論のポイントはたくさんありました。実際、選挙中にたくさんの方から「どういう視点で候補者を判断したらいいか?」「伊藤さんはどの候補者を応援しているのか?」など、様々質問を頂きました。それくらい、市長選挙はほとんど情報がないまま行われた選挙だったのです。

こうした非常事態の中で林新市長が誕生し、開国博Y150が閉幕しました。Y150には財政調整基金という本来手をつけてはいけない、大事なお財布から62億円もの税金を投入されており、問題であることは以前の市政レポートでお伝えした通りです。何より、そもそも自治体がハコモノ・イベントをやる時代ではないというのが私の考えです。「こどもの誕生日を祝うのに、100万円もかける家庭はいないでしょう」。お金の掛け方がそもそも問題だったのです。

案の定、Y150が閉幕を迎えて、目標の500万人に到底及ばない124万人という結果に終わりました。Y150は入場料収入をあてにした計画であったため、21億円の赤字が発生。今後、この赤字補てんをどうするかという議論は避けて通れないでしょう。

Y150の閉幕と当時に、同イベントを所管していた副市長も突然辞職してしまいました。明日から決算審査で、Y150のことも議論しなければいけないという時に...。トップが勝手にその職を投げ出すから、こういう事態になってしまうのです。市民の皆様から日々、寄せられる怒りの声を私たち議員はどうしたらいいのでしょうか。

副市長の辞職のタイミングについては市長にも責任があります。市長は辞表を受け取ってから20日間は保留できるのです。もし、林市長が副市長の辞表をすぐに受け取っていなければ、少なくとも決算審査でY150について深く議論できました。市長の人事権の使い方に問題があったのです。

一方でY150については議会の責任もあります。予算の使い方に問題があれば、議会は拒否できるのです。議会は行政のチェック役と呼ばれる所以です。しかし、実際に議会ではY150に関する予算計上には殆ど異論が出ませんでした。与えられた権力を使わなければ、議会の、議員の意味はありません。私は予算案に反対したとはいえ、議会に議席を占める一人として同じ過ちを繰り返さないためにも議会の体質改善が必要だと痛感しています。志を同じくする仲間が欲しいものです。