2010年3月15日 21:33
急激な景気悪化に伴い、市税収入は385億円も落ち込みました。
一方で、予算的には削りにくい義務的経費は予算全体の約54%。横浜市は3年以上見直しが行われていない事業などにメスを入れ、経費の削減を図りました。
厳しい財政運営を前にした一連の横浜市の取り組みに対して、私は一定の評価をしています。しかし、評価できない予算もありました。外郭団体等の整理・統合に向けて動き出している中で、新たな外郭団体を設立する動きも。この予算編成のちぐはぐな面を本会議の場で取り上げましたので、本号レポートでご報告します。
平成22年度の予算、385億円の落ち込みでした。国(所得税)と違い、地方(住民税)は前年実績に対しての課税になります。ですから、景気低迷の本格的な影響は国に比べて1年遅れでやってきます。
厳しい予算編成になることは昨年の夏の段階で分かっていました。横浜市が取った方法は2つ。1つは事務事業の徹底的な見直し。もう1つは市債発行額の増額です。事務事業については、3年以上見直しされていないものを徹底的に洗い出し、会費的負担金をなくしました。これにより、211件、29億円の削減を図りました。
市債発行額については、財政規律をぎりぎり守る範囲での増額となりました。ご意見は分かれると思います。これまで厳しく横浜市財政をチェックしてきた私としては、今回の発行額増額は仕方ないと評価しています。
問題はこれからです。表1(裏面)をご覧下さい。義務的経費と呼ばれる人件費、扶助費、公債費は既に一般会計歳出予算に占める割合が54.2%と高い水準になっています。つまり今後も厳しい財政運営が見込まれる中で、見直すといってもメスを入れられる個所はかなり限定的です。
しかも、今回行った事務事業の見直しによる効果は一過性のもので、継続的に効果が表れるものではありません。私は既存事業であっても、今後はゼロベースからの抜本的見直しを図っていく必要があるだろうと考えています。予算編成での本市の努力には一定の評価をしていますが、一方で、ちぐはぐな面も散見されます。
新たな外郭団体の設置です。横浜市では、外郭団体等の整理・統合に向けて取り組みを進めているところです。にも関わらず、今回、横浜市が100%出資する水道の外郭団体を設置する予算として1億円が計上されました。外郭団体の整理を進めていながら、一方で新たに外郭団体を作るというのは、何とも理解できません。
これだけではありません。太陽光パネルを個人にリースするための事業体を設置する予算が2000万円も計上されています。横浜市の出資比率を含め、どういう形の事業体とするのか、現時点では白紙とのこと。それでも、リース事業を行う組織を外部に設けるという方針には違いありません。本会議では、「言っていることと、やっていることが違う」と問題点を指摘しました。
2事業の問題点については、今後の市政レポートの中でお伝えしたいと思います。
